現在ブラジルでは、いわゆる**「6×1」勤務制度**に関連する労働時間制度の変更案が審議されています。
この変更が正式に成立した場合、週の労働時間や週休日など、企業の労務管理に大きな影響が生じる可能性があります。
ただし、企業がまず理解しておくべき重要な点があります。
今回ご紹介する変更内容は、現時点では施行されていません。
正式に制度変更が成立・施行されるまでは、現在有効な労働ルールが引き続き適用されます。
現在の「6×1」勤務とは?
ブラジルでは、原則として、労働時間の上限は1日8時間、週44時間とされています。
勤務日と休日の設定方法の一つとして、6日間勤務し、週1日の有給休息日を取得する、いわゆる「6×1」の勤務形態があります。
また、法令で認められる範囲内で、労働協約や労使協定などによって、労働時間の配分や勤務形態を調整できる場合があります。
そのため、企業では、業務内容や勤務形態に応じて週の労働時間を各勤務日に配分しています。
どのような変更が提案されているのでしょうか?
現在審議されている案では、主に以下の変更が提案されています。
週の労働時間の上限を現在の44時間から40時間へ段階的に短縮すること、そして給与を減額することなく、原則として週2日の有給休息日を設けることです。
この内容が正式に成立した場合、対象となる従業員については、勤務日数や休日の設定を見直す必要が生じる可能性があります。
また、変更は一度に行われるのではなく、段階的に移行する仕組みが想定されています。
まず週の労働時間の上限を44時間から42時間へ短縮し、その後40時間へ短縮するという内容です。
同時に、週の休息日についても変更が提案されています。
給与は減額されるのでしょうか?
提案されている内容では、労働時間の短縮を理由として給与を減額しないことが想定されています。
そのため、制度変更が実施された場合、企業にとっては人件費や勤務体制への影響を確認することが重要になります。
土曜日や日曜日の営業はできなくなるのでしょうか?
休息日が増えた場合でも、企業が土曜日や日曜日に営業できなくなるという意味ではありません。
週を通じて事業を行う企業では、適用される法令や労働協約などに従い、引き続きシフト勤務を利用することが考えられます。
その場合、新しい労働時間や休息日の条件に合わせて、勤務シフトを見直す必要が生じる可能性があります。
企業にはどのような影響が考えられるのでしょうか?
制度変更が行われた場合、企業では事業運営への影響を事前に確認することが重要です。
例えば、以下の項目への影響が考えられます。
- 勤務シフト
- 残業時間
- 人員配置
- 人件費
- 給与計算
- 勤怠管理システム
具体的な影響は、それぞれの企業の業種、勤務形態、労働契約や労働協約などによって異なります。
そのため、制度変更が正式に決定された場合には、自社の勤務体制だけでなく、人員配置、人件費、給与計算、勤怠管理システムなども含めて確認する必要があります。
この変更はすでに施行されているのでしょうか?
いいえ。現時点では施行されていません。
今回ご紹介した内容は、現在審議されている制度変更案についての内容です。
正式に制度変更が成立・施行されるまでは、現在有効な労働ルールが引き続き適用されます。
また、審議の過程で、今回ご紹介した内容が変更される可能性もあります。
したがって、企業としては今後の審議状況を確認するとともに、制度が正式に変更された場合に備えて、自社への影響を整理しておくことが重要です。
ORGATECのサポート
ブラジルで事業を行う日系企業にとって、ブラジル独自の法制度や実務を正確に理解することは、適切な事業運営を行ううえで非常に重要です。
ORGATEC(オルガテック)は、ブラジルに進出する日系企業へのサポートを専門としており、会計・税務・給与計算などのサービスを提供しています。
ブラジルの制度変更が日系企業の事業運営にどのような影響を与えるのかを確認し、現地での実務対応をサポートいたします。
ブラジルでの会計・税務・給与計算や事業運営についてご不明な点がございましたら、お気軽にORGATECまでお問い合わせください。
ORGATEC — ブラジルの日系企業を支える専門パートナー。
