こんにちは!オルガテックのブログへようこそ。今日は、ブラジルにおける重要な労働者の権利である「産休」と「傷病手当」についてお話しします。これらの制度がどのように機能するのかを理解することは、労働者だけでなく、会社の財務計画と経営にとっても不可欠です。
産休とは – どういう仕組み?
産休は、連邦憲法で保証され、労働法(CLT)で規定されている権利です。妊娠中の従業員と養子を迎えた人は、120日間の有給休暇を取得することができ、「エンプレーザ・シダダン(Empresa Cidadã)プログラム」に参加している企業では、180日間まで延長可能です。
産休手当は誰が支払うのか?
120日間の産休期間中、給与は会社が支払いますが、この金額は社会保障費(INSS)の支払いから直接控除されます。つまり、会社が従業員に給与を支払いますが、最終的な費用は社会保障制度が負担し、会社は従業員に支払った金額をINSSの支払いから差し引くことで補填できます。例えば、ある会社のINSS支払額が10,000レアルで、産休中の従業員に3,000レアルを支払った場合、会社が支払うINSSは7,000レアルのみとなります。
「エンプレーザ・シダダンプログラム」に参加している企業では、追加の60日間の費用を企業自身が負担しますが、税制上の優遇措置があり、法人所得税(IRPJ)から支払額を控除できます。ただし、この優遇措置は**実質利益方式(Lucro Real)**を採用している会社のみが利用できます。
傷病手当とは? – どのような仕組なのか
傷病手当は、健康上の問題を理由に15日以上仕事を休んだ従業員に支給される手当です。
傷病手当は誰が支払うのか?
最初の15日間は、会社が通常どおり給与を支払います。16日目以降は、INSSが支払いを引き継ぎ、従業員の平均給与に基づいて手当を計算します。
INSSは給与の100%を支給しますか?
いいえ!傷病手当の金額は、直近12ヶ月の給与の平均額(加入期間が12ヶ月未満の場合はその期間の平均額)に基づいて計算されます。手当はその平均額の**91%**に相当しますが、INSSの上限があります。そのため、高収入の従業員は、休業中の収入が大幅に減る可能性があります。
会社はその差額を支払う必要があるのでしょうか?
法律上、企業がINSSから支給される傷病手当との差額を補填する義務はありません。ただし、一部の労働協約や個別契約では、従業員の収入の大幅な減少を防ぐために、給与を補填する制度を定めている場合があります。
INSSからの支給が遅れた場合はどうなるのでしょうか?
傷病手当の支給が遅れた場合、企業は最初の15日間以降の給与を支払う義務はありません。ただし、ブラジルでは手続きが遅れることがあり、従業員自身がINSSや裁判所に申請しなければならない場合もあります。
まとめ
産休と傷病手当のルールをしっかりと理解しておくことは、企業の財務計画にとって非常に重要であり、予期しない問題を避けることができます。エンプレーザ・シダダンのようなプログラムを活用すると、重要な税制上のメリットが得られます。オルガテックは、貴社の労働問題についてサポートいたします!