ブラジルでの会社設立が完了したのち、進出企業は現地において支払いが義務付けられている主な税金と課税方式を理解することが重要となってきます。

 今回のニュースレターでは、これらの主な税金の種類と課税方式について簡単に説明していきます。これらを認識することにより、企業の税務戦略を最適化し、債務不履行のリスクを軽減することが出来ます。

納税が義務付けられているものには次の7つの税金があげられます。

  • Imposto de Renda Pessoa Jurídica (IRPJ)(法人所得税):

  会社利益に対し15%~25%課税され、課税率は会社の規模と収益によって異なります。

  • Contribuição Social sobre o Lucro Líquido (CSLL)(法人利益対象の社会負担金):

  純利益に対し9%の課税が義務づけられています。

  • Imposto sobre Circulação de Mercadorias e Serviços (ICMS)(商品流通サービス税):

  商品の流通およびサービスを対象にした州税であり、課税率は商品の種類と会社拠点地によって異なります。

  • Imposto sobre Produtos Industrializados (IPI)(工業製品税):

  工業製品の輸入および製造に対して課税される連邦税。課税率は製品の種類によって異なり、また、製品の必需性が高いほど税率が低く、必需性が低ければ税率は高くなります。例えば、タバコの税率は中でも最も高いものとなっております。

  • Programa de Integração Social (PIS)(社会統合計画分担金):
  • Contribuição para o Financiamento da Seguridade Social (COFINS)(社会保障融資負担):

  両者とも会社の粗利益に対して課税される連邦税。PIS課税率は 0,65%又は1,65%、CONFINS課税率は3%または7,6%に当たります。

  • Imposto sobre Serviços (ISS)(サービス税):

  サービス業に課税される市税で、税率は居住自治体により異なります。

 また、ブラジルでは主要な課税方式として次の3つの方式があります。

1. Simples Nacional(簡易税務申告制度):

  この課税方式は、年間売上高が480万レアルまでの小企業が対象となっており、売上高に対し一定の税率で全ての税金を1つの書類で支払うことができます。

2. Lucro Presumido(推定利益制度):

  年間売上高が7千800万レアルまでの中小企業を対象に認められ、一定額の推定利益に基づき課税され、業種により適応する推定利益率が異なります。

3. Lucro Real(実質利益制度):

  年間売上高が7千800万レアル以上の企業を対象とし、実質利益に対し課税されます。

注意:このニュースレターでは、税金並びに課税方式についての簡潔そして大まかな全体像を共有しております。ブラジルでは税制が複雑なため、どちらの課税方法が最も適しているかを確認するには、各企業様の条件に応じた調査が必要ですので、ご了承くださいませ。

次回のニュースレターでは、各課税方式のメリットとデメリット、どの課税方式がどのような企業に最も適しているか詳しく説明いたします。

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