Month: January 2026

所得税の新ルールを解説:月収5,000レアルまで非課税?

「給与5,000レアルまでなら所得税がかからない」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これには注意が必要です。実際には、所得税の税率表そのものは変更されていません。所得区分や税率、控除額は従来と同じです。 何が変わったのか? 新しく導入されたのは、算出された税額に対して割引を適用する**「税額の減額措置」**です。計算は2段階で行われ、まず従来の税率表で計算し、その後に給与額に応じた割引を適用します。 割引の仕組み: 給与 R$ 5,000.00 まで: 全額割引(税額ゼロ)。 R$ 5,000.01 ~ R$ 7,350.00: 部分的な割引(徐々に減少)。 R$ 7,350.00 超: 割引なし。 計算例: 給与 5,000レアルの場合: 従来の計算では R$ 312.89 の税金がかかりますが、同額の割引が適用されるため、最終的な税額は R$ 0.00 になります。 給与 7,000レアルの場合: 従来の計算では R$ 801.35 ですが、部分的な割引(R$ 46.60)を差し引いた結果、最終的な税額は R$ 754.75 となります。 これは「非課税」や「税率表の改定」ではなく、あくまで算出された税額を減らす仕組みです。 ご不明な点はありますか? ORGATECは外国企業向けの会計・税務を専門としています。お気軽にご相談ください。
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推定利益制度(Lucro Presumido)の変更点:企業が知っておくべきこと

ブラジルの課税方式「Lucro Presumido(推定利益制度)」を採用しており、年間売上が 500万レアル を超える企業様は、税金の計算方法の変更にご注意ください。この変更により、支払う税額が増える可能性があります。 何が変わったのか? 年間売上が500万レアルを超える場合、IRPJ(法人税)と CSLL(社会負担金)の計算基礎が引き上げられます。 重要なポイントは、年間売上が500万レアルまでは、これまでと変わりません。変更の対象となるのは、500万レアルを超えた部分のみです。その超過分について、推定利益率が現在の率より 10% 引き上げられます。 具体的な新しい推定利益率 超過分については、以下のような率が適用されます。 サービス業(現行32%): 35.2% に引き上げ。 商業・工業(現行 IRPJ 8% / CSLL 12%): それぞれ 8.8% と 13.2% に引き上げ。 複数の事業を行っている企業は、各事業の売上比率に応じて按分計算が必要になります。 影響の具体例 年間売上が 600万レアル のサービス会社の場合、年間で 10,880レアル(1.73%増)の増税となります。しかし、規模が大きくなると影響はさらに深刻です。年間売上が 6,000万レアル のサービス企業では、年間増加額が 598,000レアル に達し、税負担は9%以上増加します。 経営戦略としての税務計画 年間売上が500万レアルを超える企業は、複数のシナリオを試算し、Lucro Presumido と Lucro Real(実質利益制度)を比較して、早めに対策を検討することが重要です。税務の見直しはコストではなく、経営戦略です。 ORGATEC は、外資系企業向け会計・税務を専門としております。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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INSS料率表の改定:実際に何が変わったのか?

給与明細で INSS(社会保険料) の控除額が変わったことに気づきましたか?料率が上がったと思われがちですが、実はそうではありません。 実際に何が変わったのでしょうか? 実は、7.5%から14%という料率自体は一切変わっていません。変更されたのは、最低賃金の引き上げに伴う各所得区分(フェイシャ)の上限金額です。 累進方式の仕組み INSSは給与全額に一律の税率が適用されるのではなく、累進方式で段階的に計算されます: 給与の最初の一部には7.5% 次の部分には9% その次の部分には12%...という流れです。 計算例(総支給額 R$ 5,000.00 の場合) 新しい料率表では、控除額が以前よりも減少するケースもあります: 旧料率表 (2025年): 合計 R$ 509.60。 新料率表 (2026年): 合計 R$ 501.83。 上限額が引き上げられたことで、給与のより多くの部分が低い料率の区分にとどまるため、最終的な負担が軽くなることがあるのです。 まとめ: 給与明細の変動は増税を意味するのではなく、料率表の更新による影響である場合がほとんどです。 海外企業向けの会計業務に関するご質問は、ぜひ ORGATEC までお問い合わせください。
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