ブラジルにおける法人形態の種類:あなたのビジネスに最適なのは?
それぞれの法人形態には独自の特徴と法的要件があり、会社の成功のためには適切な選択が不可欠です。個人事業主の方も、複数のパートナーがいる方も、ブラジルでは様々な選択肢が用意されています。主な法人形態を見ていきましょう。 個人事業主 (Empresário Individual, EI): これは最もシンプルな形態で、事業主が個人名義で事業活動を行います。単独で起業したい方には最適ですが、無限責任が伴うことに注意が必要です。つまり、負債が発生した場合、事業主は自身の財産で責任を負うことになります。 小規模個人事業主 (Microempreendedor Individual, MEI): さらにシンプルな法人形態で、年間売上高が81,000.00 レアル以下の小規模事業者向けです (2024年の数値)。MEI は簡易な税制、社会保障給付へのアクセス、少ない手続きが特徴ですが、こちらも無限責任が伴います。 有限責任会社 (Sociedade Limitada, LTDA): パートナーと共に会社を設立し、責任を限定したい場合に最も一般的な形態です。資本金はコタ(持分)という単位で分割され、各パートナーの責任は出資額に限定され、詐欺または不正があった場合を除き、個人の財産は保護されます。 個人有限会社 (Sociedade Limitada Unipessoal, SLU): パートナーがいなくても、リミターダのメリットを享受したい場合に最適な選択肢です。個人で会社を設立でき、旧 EIRELI とは異なり、最低資本金の定めもありません。 株式会社 (Sociedade Anônima, SA): より複雑な形態で、大規模な企業や投資を呼び込みたい企業に適しています。資本金は株式に分割され、株主の責任は保有する株式の価値に限定されます。株式が証券取引所で取引される公開会社と、そのような取引が行われない非公開会社の2つのタイプがあります。 単純法人 (Sociedade Simples): 医師、弁護士、エンジニアなどの知的サービスを提供する専門家に適しています。ここでは主にサービスの提供が目的であり、事業活動ではありません。責任は定款によって有限または無限に定めることができます。 共同名義会社 (Sociedade em Nome Coletivo): ブラジルではあまり一般的ではなく、個人のみで構成される法人形態です。全てのパートナーは無限かつ連帯で責任を負い、会社の債務に対して個人の財産で責任を負います。 合資会社 (Sociedade em Comandita Simples e por Ações): 合資会社と株式合資会社の2つに分けられます。合資会社には、無限責任社員と有限責任社員の2種類のパートナーが存在します。株式合資会社では、資本金が株式に分割され、無限責任社員は引き続き無限責任を負います。 匿名組合 (Sociedade em Conta de Participação, SCP): あまり一般的ではありませんが、特定のプロジェクトや短期的なビジネスでよく使われる形態です。公に表れる事業者と、事業に資金を投資するが出資者として運営には関わらないパートナーの2種類が存在します。匿名組合は柔軟性があり、法人格を持たないため商業登記の必要がありません。 協同組合 (Cooperativa): 共通の目的を持つ人々が集まり、非営利の相互サービスを提供するために形成されます。組合員は資金を出し合い、各自の出資割合に応じて利益を分配します。 最適な法人形態の選択は、あなたのビジネスの特徴、パートナーの数、そして目標によって異なります。最良の決定を下すためには、専門家のアドバイスを求めることが不可欠です。ORGATEC は、あなたの会社の成功のために適切な道を選ぶお手伝いをさせていただきます。
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